みなさまこんにちは、今日も一日お疲れさまです!
毎月もらう給与明細、何が書いてあるかきちんと見ていますか?いくらもらえるかだけ見てすぐ捨ててしまう、なんて人もいるかもしれません。
給与明細には大切な情報が記載されているので、ぜひ興味を持ってしっかり確認してみることをおすすめします!
特に控除される金額は、何のためにいくら払っているのかを知ると、社会の仕組みを理解するきっかけになりますよ。
それでは、できるだけ簡単に給与明細に書いてあることを説明していきます!
給与明細には何が書いてある?
給与明細は上記3つの部分から構成されています。
給与明細の書式に決まりはないので、会社によって様々なフォーマットになっていますが、基本的にはこの3つでで構成されていることは変わりありません。
給与明細をみれば、1ヶ月分の給与と手取りがわかります。手取りとは最終的に自分の手元(銀行口座)に振り込まれる金額です。
「支給-控除=手取りの給料」になるので支給額がまるまるもらえるわけではありません。
一般的に、手取りの金額は支給される金額の約8割程度と言われます。
勤怠:自分がどれだけ働いたかがわかる
「出勤日数」「欠勤日数」「残業時間」「有給」など1ヶ月の勤務データです。
「残業したのに残業時間がついてない!」ということもこちらで確認できますね。
支給:会社からもらえる金額
「基本給」「役職給」「歩合給」などが記載されています。
また各種手当は、会社の制度によってもらえるものが異なります。たとえば扶養家族がいるともらえる「家族手当」、家賃の一部を負担する「住宅手当」などが一般的ですね。
例えば、新卒で学生時代の仲間と初任給の話をしたら、基本給は一緒なはずなのに実際にもらっているお金が違う?!となったりすることがあります。
それはこの手当部分、つまり各会社の福利厚生の違いによることが多いです。
控除:給与から差し引かれる金額
内訳としては「健康保険料」「介護保険料」「厚生年金」「雇用保険料」「所得税」「住民税」などがあります。
こちらは詳細を後述します。
見るべきところはどこ?
チェックポイント
- 基本給は雇用契約通りに支払われているか
- もらえるはずの手当はついているか
- 毎月引かれる各種保険料が前月と比べて大きく増減していないか
基本給(支給)
基本給とは、月によって変動することのない賃金です。手当はなくなる可能性もありますので、基本給が「毎月もらえる最低金額」となります。
また、ボーナスがある場合は、原則として「基本給」をベースに計算されます。そのため、毎月の給与が職責給などで上乗せされている人は、意外とボーナスが少ない、なんてことになりがちです。
まずは「基本給」がいくらなのかはしっかり確認しましょう。
残業手当(支給)
残業手当は、雇用契約で定められた勤務時間以外の時間外労働(残業時間)に対する手当のことです。
週に40時間以上、1日8時間を超えて働いた場合は、25%増しの時間外労働手当が出ます。週1回の休日に働いた場合は、35%以上増しの休日労働手当が支給されることが原則として定められています。
残業手当は「1時間の単価×残業時間×法定時間外労働の割増率1.25」によって算出されます。
例:算定給与額20万円、ひと月の労働時間が160時間、残業時間が20時間の場合
- 1時間の単価=20万円÷160時間=1,250円
- 残業手当=1,250円×残業時間20時間×割増率1.25=31,250
労働基準法において、従業員に残業をさせた場合、その分の残業手当を支払うことが義務づけられています。
よって、残業をしているのに残業代が出ていない場合、法律に違反している可能性が高いと言えますのでしっかり確認してくださいね。
各種保険料(控除)
毎月引かれる各種保険料は、基本的に前月と比べて大きく増減していなければ問題ないでしょう。
- 健康保険料:原則9月〜翌年8月まで同じ金額
- 厚生年金保険料:原則9月〜翌年8月まで同じ金額
- 雇用保険料:月ごとの賃金の総額に雇用保険料率をかけたものなので毎月変わる
何が何のため引かれているのかは、次の項目で説明します。
なぜ給与からいろいろ引かれるの?
給与から引かれるもの
給与からは、4つの保険料と2つの税金が天引きされます。
- 健康保険料
- 厚生生命保険料
- 介護保険料
- 雇用保険料
- 所得税
- 住民税
社会保険とは?
健康保険、厚生生命保険(年金のこと)、介護保険を合わせて社会保険と呼びます。
社会保険は、会社と従業員で半分ずつ負担することになっています。
なんで毎月こんなに引かれるの?と残念に思わず、未来の自分のために現在の自分がお金を支払っている、と思ってみてください。
4つの保険料の内容
健康保険料
会社に所属すると、原則としてその会社が加入している健康保険組合に加入することになります。(小規模の会社などは国民健康保険の場合もあります)
会社が加入している健康保険の場合、保険料は会社と自分で半分ずつ負担します。給与明細には自己負担分が記載されています。
厚生年金保険料
通常、会社員は自動的に厚生年金に加入します。
健康保険や介護保険と同様に、厚生年金保険料も会社と折半します。保険料は1ヶ月の給与に対し定率です。
介護保険料
介護保険は、介護が必要になった時に介護サービスを受けられる保険です。
40~64歳の人のみが負担します。39歳までの人は介護保険料が差し引かれないので、給与明細では空欄になっているはずです。これも、会社と自分で半分ずつ負担します。
雇用保険料
雇用保険は、失業時の生活を安定させるための保険です。
半分ずつではありませんが、会社と一定の割合ずつ負担することになっています。
雇用保険料は、「ひと月の総支給額(基本給+各種手当)×雇用保険料率」で算出されます。
2つの税金の内容
所得税
給与に応じて計算されます。本来、所得税額は1年単位で計算しますが、会社員の場合は毎月の給料から概算で源泉徴収されます。
過不足は、12月の給料を受け取るときに調整が行われます(年末調整)。社会人1年目だと、払い過ぎた所得税の一部が戻ってくることが多いようです。
国に納めた税金の使い道は、社会保障関係費が約3割、次に多いのが国債費となっています。
社会保障費は、医療、年金、介護、生活保護の財源となります。国債費は国の借金の返済です…。
住民税
前年の給与に基づき、6月から翌年5月にかけて毎月徴収されます。
社会人1年生は前年の給与がないので、住民税はひかれません。翌年以降だと負担が増え、新卒1年目のときのほうが手取りが多かったといったことも発生します。
地方自治体での税金の使い道は、東京都をみてみると、以下の項目が上位を占めています。
- 公債費(借金返済)・税連動経費(一定割合を市区町村に交付する費用)
- 福祉と保健(高齢者支援、子育て支援、児童相談など)
- 教育と文化(教育や学校に関する支出、図書館など)
こうして自分が払う金額をしっかり見てみると、最終的に何に使われているのか、何のために払っているのか、無駄にならないよう真剣に考える気持ちが湧いてきませんか?
自分には関係ないことと思わずにぜひ興味関心を高めてみてくださいね!
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